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続・ラストシーン


帰郷二日目です。

夕方疲れて眠ってしまい、夜中に目覚めました。実家解体工事が昨日終了しました。近所にお土産を渡して挨拶して、工事の終わりを見ていました。きれいに整地され、何もなくなった土地に立ち、とても不思議な気持ちになりました。

祖父母がこの土地に移り住んで90年…曾祖父、祖父母、父母と生き死んで、末裔の私が白紙になった土地に一人佇む…ここにあった全てが消え失せた。植木も草の虫も全部、家と共に消えた…不思議であり、驚きであり、そして喜びです。

喜びという言葉を不可解と感じられる人もいるでしょう。生まれ育った実家を失うことが嬉しいなんて…でも、嬉しい。古里を綺麗にして「さよなら」する。一切の悔いなく、報恩し抜いて終われる喜び…

私は関東に家を二件建てました。一件目は売却、二件目に今生活しています。けれど、新築の家は快適だけど実家への愛着に比べれば借り物です。お金で買える新築と違い、実家は生まれた家であり、運命の地、運命の家だからです。

その最終最後、私は家じまいした。そして何もなくなった土地に一人立っている…なぜ私はここに生まれたのか。私は何者なのか。私はどこに行くのか…私の過去が走馬灯のように浮かび、様々な記憶がよみがえり、その時代の世界の出来事すら浮かび、まるで渦巻きのように回転しました。

私は様々な風景を見てきましたが、こんなに不思議で奇妙でな景色を見たことはありません。何もない土地がこんなにも魅力に満ちているなんて…

きょう、私は古里の人たちにお別れの挨拶をします。
そしてこの土地を目に焼き付けて
夜行バスで関東に帰ります。


by sokanomori4 | 2026-01-11 01:41 | 古里 | Comments(0)

介護福祉士きっちゃんが仕事の話やウクレレの弾き語りを通じて介護の仕事の喜びをお伝えします。


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