普通でいい。普通がいい。

☆きのうテレビで「転職できない女性の悩み」が語られていた。

「人手不足が叫ばれている時代なのに私は採用してもらえない」という女性の声に、専門家は「事務職のような仕事は人気が高く、かつ募集枠も少ないから難しい」とアドバイスをした。視聴者からの「介護の仕事は沢山募集していますよ。楽しい仕事ですよ」という意見も紹介された。

おそらく悩んでいる女性はエリート的な職種か、花形の分野でしょう。一方、介護職の話はおそらく「刺さらない」でしょう。過去からのスキルを生かしたい、それなりの待遇と給与がほしいと思っている人は介護職を選択したいとは考えない。嚙み合わない対話なのです。

会社の内部も同じ。花形部署は人気が高い。新卒者はみんな研究部門や企画部門に行きたがる。でも、その世界は優秀な人たちが集まるし競争が激しい。普通の能力では上がり目がない。劣等生になって、やがて外されるか自ら退職してしまう。私は研究部門にいたからそのことがよく分かる。花形部署は楽しく、そして残酷です。

若い時は綺麗で楽で、儲かる仕事に憧れる。けれど、そこには特有の苦労があるものです。金持ちが幸せというのは幻想で、私は大金持ちや資産家を知っているけれど、その不幸も知っています。きっちゃんはそういう人と接していた経験があり、高級料亭の食事会やパーティーにも何度も参加したのですが、どれもこれも居心地が悪く、つらく苦しいものばかりでした。

そのことが分かっているきっちゃんは普通の楽しさ、普通の居心地良さを知っているのです。写真は介護職員の家の庭で取れた最後のスイカです。味は「マーマー」。でも、仲間が作ったスイカ。その喜びは、高額なスイカ以上の価値を持つ。仲間がいて、庶民のあたたかい対話がある。皆で「今年最後のスイカですか。ありがとうございます」と言いながら食べる。目黒の秋刀魚の味はお殿様の食事より上です。

この生活の豊かさが、金や名誉に目がくらんでいる人たちには分からない。介護の仕事も同じです。介護士の仕事にはやりがいもあるし楽しみもある。問題は報酬が少ないこと。儲かるビジネスではない。でも、年収350～400万円という収入でいいという人であれば問題はない。もし、収入が少ないなら生活面を工夫すればよい。案外、生活には無駄ある。きっちゃんは清く正しい生きられるなら貧しくてもかまわない。高級ブランド品や高級車はいらない。

「家族を養えない」ならNGです。儲かる仕事をやるべきです。ただし、儲かる仕事に才能があるかどうか・・人間は平等です。仕事も社会に役に立つならどれも素晴らしい。その当たり前の事実を知っているなら、介護の仕事が悪いなんて思うことはないでしょう。ただし、やってみたいと思っても体力に自信がない人はいるでしょう。一日中、立ち仕事はつらいと思うでしょう。デスクワークは楽でいいと思うでしょう。でも、そうでもないのです。

私はデスクワークをしたくありません。運動不足になるし健康に悪いからです。楽をして病弱になり、病院に通いながら悩む・・そんな人生にしたくない。介護の仕事をすると体力がつくし健康になれる。65才になった今、健康以上の宝はありません。

溌溂と働けば溌溂とした健康を得られます。

それが多くの人は分からない。

介護の仕事をして幸せを味わえる人は、

とてもとても幸福な人です。

→ウクレレ弾き語り介護士youtube.com

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